アプリケーションノート

BioLector アプリケーションノート(要約)‐Part.4‐
細胞死の判定

BioLector II/ProでのオンラインPI測定による細胞毒性評価
  • Propidium Iodide(PI)はDNAに挿入される蛍光色素です
    • 細胞の生存率評価に使用します
    • 無傷の細胞膜からは入りません
    • 無傷で溶解した死細胞の識別が可能です
  • DNAに挿入されることで、蛍光励起と発光極大がシフトします
    • λem,bound = 617nm
  • 使用された濃度では、微生物増殖への影響は無視できるレベル(E.coli)
メタノール誘導による細胞溶解をPI蛍光発光によってモニター

図1 E.coli培養での細胞毒性スクリーニング
ストレス要因として違う濃度のメタノールを使用

E.coli BL21 wild typeWilms-MOPS培地(10g/Lグリセロール)でバッチ培養 最終濃度9%(v/v)、27%(v/v)としてメタノールを添加
FlowerPlate®(MTP-48-BOH2)使用、V0 = 800μL、n = 800rpm、37℃、PI蛍光発光値は培地に対してブランク

  • メタノール添加による微生物増殖の急激な遅延または停止(図1A)
  • メタノール濃度が高い場合の完全な細胞死は、溶存酸素の急激な復帰で判明(図1B)
  • PI蛍光による細胞生存率の簡単でオンラインの瞬間フィードバック(図1C)
アプリケーション例:培地のスクリーニング(バッファー濃度)

図2 pHシフト誘導による細胞ストレス
BioLector® ProでのPI蛍光測定によるモニター

E.coli BL21 wild typeを50mM、200mMMOPSバッファー剤入りWilms-MOPS培地(10g/Lグリセロール)でバッチ培養
FlowerPlate®(MTP-48-BOH2)使用、V0 = 800μL、n = 800rpm、37℃、PI蛍光発光値は培地に対してブランク

  • バイオマス(散乱光)のみに注目すると
     ⇒ 低いバッファー濃度が良いという誤印象
  • PIシグナルは、障害のある細胞生存率を明らかにする
    • 散乱光の更なる増加は、死んだ細胞からの断片によるもの
    • 低濃度バッファー培地でのpH低下は、細胞溶解を引き起こす

 


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