アプリケーションノート

BioLector アプリケーションノート(要約)‐Part.2‐
セルロース分解菌のハイスループット培養

BioLector® II/Proでのセルロース分解菌Trichoderma reeseiのハイスループット培養


菌の形態は、kLa値と労力の次に重要なスケールダウン要素です。
  • 糸状菌は、次の主力生産菌です
    • 酵素
    • 二次代謝物
  • Trichoderma reeseiは安価なリグノセルロース基質を利用して高力価の細胞外セルロース分解酵素を生産
  • 糸状菌は形態学的な複雑さから培養が難しい
    • スループットしにくいフラスコでの振とう培養が主流
    • 振とうによる剪断力が比較的低いマイクロタイタープレートを使用しているBioLector®システムは、ハイスループット培養に最適
T. reeseiの再現可能培養におけるBioLector®の適合性

図1:T. reesei RUT-C30 RFP1を違うカーボンソースで培養
BioLector®と従来の振とうフラスコの比較

(A)セルロース生産の比較 (B)pHプロファイルの比較
生育培地に、30g/Lのテスト済みカーボンソースを補充



図2:T. reesei RUT-C30 RFP1のマイクロとマクロの形状比較
(A)250mLフラスコと (B)BioLector® + 丸ウェルプレート 30g/Lセルロースで培養

  • 図1:丸ウェルプレートでの培養は、振とうフラスコでの従来の培養と同等の結果をもたらす
    • BioLector®:
      n = 1200 rpm, Vf = 1200 μL
      T = 30 ℃, d0 = 3 mm
    • フラスコ:
      n = 300 rpm, V = 250 mL, Vf = 25 mL
      T = 30 ℃, d0 = 50 mm
  • 図2:両方の手法で、同じ形態を示す(同じ程度の分散率)

BioLector®は糸状菌のハイスループットやプロセス研究に適しています

アプリケーション例
  • 面倒な振とうフラスコ培養はハイスループットのBioLector®培養に変更が可能
  • 成長速度や形態は振とうフラスコ培養に似た結果になる
  • バッフル効果のあるフラワープレートを使用すると、形態に影響を与えることも可能

図3:T. reesei RUT-C30 RFP1のRFP蛍光プロファイル(違うカーボンソースで培養)
赤色蛍光タンパク質(RFP)をレポータータンパク質として使用。leakyなCBH1セルロース誘導プロモーター変数でコントロール。培地は30g/Lのカーボンソース含有。

図4:T. reesei RUT-C30 RFP1pH7とpH4.8とでの生育率比較
T. reesei は、カーボンソースとして30g/Lグルコースと、表記されているバッファー0.1Mを含有したミネラル培地で培養


図5:T. reesei RUT-C30 RFP1のセルロース生産 違う培地の影響のハイスループット比較
T. reeseiは、カーボンソースとして30g/Lグルコースと、いろいろな濃度のアンモニア硝酸塩を含有したミネラル培地で培養

本資料はm2p社から提供されました。

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