製品のよくあるご質問

  • 破砕パワーの強さは何によって決定されるのですか?
    超音波ホモジナイザーの破砕パワーは、消費電力(W)によると誤解されがちですが、実際には使用されるチップ・プローブの振幅とAmplitude設定値に依存します。 QSONICA社で最も破砕パワーが強いのは、マイクロチップ(4417)で320μmです。 一般的に、チップ・プローブの破砕パワー(振幅)と処理量は反比例の関係にあります。 破砕パワーが強いチップの処理量は少なく、破砕パワーが弱いチップの処理量は多くなります。 機種選択のヒント、アクセサリー一覧をご参照ください。 参考:機種選択のヒント 商品情報:QSonica社 超音波ホモジナイザー アクセサリー一覧
  • 振幅とAmplitudeとの相関性について教えてください
    カタログに記載されているチップ・プローブの振幅は、最大値を表記しています。 Amplitude 100%の場合が最大値となり、カタログに記載された振幅の破砕パワーが得られます。 Amplitudeと振幅はおおよそ比例関係にありますので、Amplitudeが50%の場合は半分の振幅となります。 Q125/Q500ではAmplitudeの設定範囲が20-100%となっています。 20%の時、最小の振幅が得られます(Q55の最小は5%)。 参考:機種選択のヒント
  • もっとも破砕パワーの強いチップ・プローブは?
    大型機種(Q700,Q500)ではマイクロチップ(4417)、小型機種(Q55,Q125)ではプローブ(4423)です。 超音波ホモジナイザーでは、破砕パワー(振幅)と処理量は反比例の関係にありますので、一度に処理されるサンプル量とあわせてご検討ください。 参考情報:QSonica社 超音波ホモジナイザー オプション一覧
  • 高周波利用設備申請は必要ですか?
    以下のモデルに関しては総務省型式指定番号を取得済みであり必要ございません。   【モデルごとの取得済み総務省型式指定番号】 Q800R:第EK-13001号 Q700:第EK-19003号 Q500:第EK-19002号 Q125:第EK-19001号 Q55 :第EK-16001号
  • 液晶ディスプレイ上の消費電力(W)表示は何を意味するのですか?
    超音波ホモジナイザーはコンバーター内の水晶発振子に高電圧をかけることで振動を発生させ、チップ先端のチタン合金を伸縮することで超音波エネルギーを照射します。 ディスプレイのW表示は処理の際に消費されているコンバーターのエネルギーを意味します。一般的に粘性の高いサンプルであるほど消費エネルギーは上昇します。照射される破砕パワーと相関関係はありませんのでご注意ください。 参考:機種選択のヒント
  • 破砕パワーが思ったように出ないのですが
    期待通りの破砕パワーが出ていない場合は下記をチェックしてみてください。 また、超音波照射の際のコツなどを記載した「最適化ガイド」を参考にしてみてください。
    • チップやプローブが劣化していませんか?
      先端が摩耗していると、仕様の破砕パワーが得られません。その場合は、チップおよびプローブの交換をお勧めします。
    • チップやプローブの取り付けが緩んでいませんか?
      付属のスパナ・レンチでしっかりと締めてください。また、接続部分が黒ずんでいる場合はエタノールで清拭し、綺麗にしてから締めてください。
    最適化ガイド
  • チップの交換時期はどのように見極めればいいですか?
    チップを長期間使用していると、先端部が摩耗により凸凹になります(下図参照)。
  • 使用しているとチップ先端が侵食します。削って平らにしてもいいですか?
    はい。ヤスリやグラインダーを使用して、ある程度であれば削ることが可能です。 ある程度は紙やすりなどで削って再使用が可能ですが、繰り返し削ると破砕パワーに影響するだけでなく、熱が発生するといった問題が発生します。 再現性の高い実験のためにも、定期的な交換をお勧めします。
  • チップやプローブ、破砕ホーンの材質は何ですか?
    チタン合金です。 同じチップ、プローブであっても微妙に長さが異なる場合がありますが、これはQSONICA社で個々のチタン合金のロット差をなくすための振幅調整を行っているためで、性能に影響はありません。
  • サンプルへのクロスコンタミネーションが心配です
    カップホーンの使用をお勧めします。カップホーンは言わば超音波洗浄器の強力版で、液体を媒介に、非接触で容器内のサンプルを効果的に処理します。カップホーンのアクセサリーとして0.2mL、1.5mLチューブなどを立てるチューブホルダー(またはブリッジ)を販売しております。 商品情報:カップホーン
  • 超音波処理に侵食されたチップの断片が混入するのが困るのですが
    超音波処理でチップが摩耗し、チタン合金の粉末が混入してしまうのは避けられません。 カップホーンの利用により、回避することが可能です。
    • カップホーン: カップホーンは非接触で破砕処理を行う、超音波洗浄器の強力版といえるアクセサリーです。 マイクロチューブなどの少量サンプルの破砕処理に効果を発揮します。
    商品情報:カップホーン
  • 破砕処理の際のサンプルへの温度の影響が心配です
    超音波処理の際の熱の発生は常につきまとう問題です。 クラッシュアイスや冷却装置の使用は必須ですが、以下を選択することで非常に抑えることができます。
    <モデル:Q700/Q500/Q125>
    超音波のON/OFF時間を設定できるパルスタイマー機能があります。 10秒ON、30秒OFFにするなどして、間欠的動作により熱の発生を抑えることが可能です。 また、処理の間は金属のチューブブロックなどを用いてしっかり冷却を行うとより熱の上昇を抑えることができます。
    <モデル:Q55>
    手元のフィンガースイッチで簡単にON/OFFを行うことができるので、十分にOFFの時間を取って処理してください。 また、他機種と同じく処理の間は金属のチューブブロックなどを用いてしっかり冷却を行うことをお勧めします。 商品情報:高熱伝導チューブブロック CoolRack
  • チップ、プローブはサンプル中のどの程度の深さまで入れるべきですか?
    目安として、プローブ径の1.5倍の深さは必要です。 マイクロチップなどの径の小さなものは2〜3倍を目安にしてください。 超音波を照射すると液中に還流が生じますのでサンプルができるだけ照射面に効果的かつ連続的に当たり続ける位置をご検討ください。 参考:最適化ガイド
  • マイクロプレート内のサンプルを破砕処理したい。
    マイクロプレートカップホーン(431MPX)のご使用をお勧めします。 このアクセサリーはカップホーンのように水を介してマイクロプレート中のサンプルを非接触にて超音波処理するものです。 商品情報:マイクロプレートカップホーン(431MPX)
  • 処理に適したマイクロプレートの種類を教えてください。

    マイクロプレートカップホーンでは水を介して超音波伝達を行います。プレートと底面に空気が入ってしまうと、超音波処理の妨げとなってしまいます。そのため、空気が入りにくい、PCRプレートのようなノンスカートもしくはハーフスカートのプレートを使用されることをお勧めします。

  • DNAのせん断、断片化に超音波を使用したいのですが。
    DNAせん断は超音波ホモジナイザーの非常に有効な用途のひとつです。 DNAシェアリングを目的としたモデル(Q800R)もご用意していますので、商品情報やアプリケーションなどをご参照ください。 商品情報:Q800R  DNAシェアリングシステム アプリケーション:QSONICA社アプリケーション一覧
  • クロマチン免疫沈降(ChIP)の前処理に使用できますか?
    はい。超音波ホモジナイザーはChIPにおけるDNAのせん断処理に非常に適しています。 特にオプションであるカップホーンはチューブ内のDNAサンプルを非接触にて効果的にせん断処理することができます。 また、DNAシェアリングを目的としたモデル(Q800R)もご用意していますので、商品情報やアプリケーションなどをご参照ください。 商品情報:オプション・アクセサリー一覧 商品情報:Q800R  DNAシェアリングシステム
  • カップホーンに使用するサンプル容器はどのようなものが適していますか?

    ガラスが最も超音波処理に適しています。樹脂ではポリスチレンとポリカーボネートが超音波エネルギーの伝達効率が高いことが知られています。

    ポリプロピレンとポリエチレンは比較的柔らかい素材であり、前者と比べて効果は低い傾向にあります。

  • カップホーンの冷却はどうすればいいでしょうか?
    カップホーンには冷却水を循環するためのアクセスポートが付いています。 市販のウォーターチラーを使用し、循環させることでサンプルを冷却しながら処理をすることができます。 弊社もQSONICA社製の超音波ホモジナイザー用小型チラーを販売しております。 必要な流量は約1L/min程度です。 冷却水量が速くなりすぎるようなら、水跳ね防止にカップの上に平らな板を置くのもいいでしょう。 商品情報:水冷チラー
  • カップホーン、マイクロプレートホーンで高い破砕パワーを得るためには?
    パワーセッティング: あまり強すぎる出力設定はキャビテーションバブル(小さな真空の泡)が多量に放出されるだけで、かえって効率が悪くなります。 Amplitude設定は50%程度を目安とし、それを上下に変化させ予備実験の処理結果を基にし、最適化を図ってください。 媒介する液体: 使用する液体は水が一般的ですが、水ではなくエチレンやプロピレングリコールの水・グリコール混合液のような抗キャビテーション液を使用すると有効です。グリコール濃度に比例してソニケーション効果が非常に大きくなることが報告されています。 脱気(デガス): 水を用いる場合は、サンプルに加える前に、数分間超音波処理し脱気(デガス)することも有効です。
  • カップホーンにはチューブフィッティング(ホースアダプター)が付属しますか?

    はい。1/8"NPTネジのチューブフィッティングと、循環水冷却を使用しない場合に穴を閉じるエンドキャップが付属します。

  • 大量のサンプルを連続的に超音波処理をしたい。
    フローセルをお勧めします。閉鎖されたチャンバー内にポンプにより閉流路での循環でサンプルの供給を行い、連続的に超音波照射を行います。 ステンレス製で容量違いのものを2種類ご用意しています。 参考情報:QSONICA社 超音波ホモジナイザー オプション一覧